名が刻まれた日

建物に組み込まれた看板の型枠。

コンクリートが流し込まれて3日が過ぎようとしていた。

解体屋の職人さんが景気良く型枠を外して行く。

バールがベニヤ板に食い込み、
いよいよ開帳という時、予想外の事が起きた。
なんと型枠の接着が強すぎて
早々には解体できないという事態に・・・。
それでも仕上がりを確認する為に(我々に見せる為に)
必死でバールを打ち込み、解体していく職人さん。
分厚い革の手袋が破れても、血が滲んでも作業を続ける。

時間をかけて序所に解体した結果、
AKARAのアルファベット「A」の字が見えた。
直径1m程のコンクリートで出来たAの文字、
どこにも欠けは見当たらない納得の仕上がり。
解体屋さんの苦労のかいあって、
素晴らしい出来映えを確認できた。
その日の解体はAの文字まででひとまず終了。

後日改めて確認に向かうと、
しっかり全てのアルファベットがあらわにされていた。
全ての文字に欠けはない、表裏一体のロゴ看板。
その日建物にAKARAの名が刻まれた。